世界で最も人気のある場所の自然の驚異や、傑出したモニュメント、手工芸品、そして息をのむような風景など、その豊かさと美しさを紹介するシリーズ。一度は訪れてみたい国々の伝統や歴史を巡る旅へようこそ。

#1 モンブラン
モンブランはアルプス山脈の最高峰でヨーロッパでも2番目の高さである。シャモニーやムジェーヴなど魅力的な町があり、魅力は標高だけではない。登山の中心地だったシャモニーは人気のリゾート地へと変貌した。本物と伝統の技法があちこちで見られる。例えばルブロションチーズはアラヴィで今も伝統に従い作られている。みごとなシャレーや歴史ある場所など、フレンチアルプスの魅力を余すところなく紹介する。

#2 イラン
知られざる国イランとその豊かな歴史的遺産が、ついに明らかに。人口約800万人のテヘランは近代都市でありながら、近くにはスキーリゾートが存在する。北部のカスピ海沿岸地域では、お茶と米が作られており、国民の生活を支えている。世界最古の都市の一つとされるイスファハーンや“砂漠の町”として有名なヤズドのモスクも必見である。ペルセポリスの遺跡は、重要性やすばらしさにおいて他に並ぶものはない。

#3 パンジャブ
パンジャブはペルシャ語で「五つの川」を意味する。インド北西に位置するパンジャブ州は国内有数の穀倉地帯で豊かな州である。近隣のラジャスタンより知られておらず観光客も少ないが、ペルシャやギリシャ、英国などの侵入を絶えず受けてきた歴史の結果、豊かな文化遺産を持つ。アムリットサルの中心にある黄金寺院はシク教の聖地で、金で覆われた荘厳な建造物である。

#4 ルワンダ
平和を取り戻し、恐ろしい過去を乗り越えようとしているルワンダ。ミルコリンホテルが有名なこの国は、アフリカ大陸を代表する存在だ。シマウマやゾウ、キリンなどの動物が生活するサバンナだけでなく、山岳地帯にはゴリラやチンパンジーが暮らす豊かで美しい熱帯雨林もある。すばらしい大自然に加え、ルワンダは文化も魅力的だ。伝統的な踊りやカラフルな工芸品、活気あふれる市場も必見。

#5 ピレネー山脈
大西洋から地中海に延びるピレネー山脈は、フランスとスペインの間に自然の国境を描く。
19世紀には、豪華な建物を有する数多くの温泉やスパリゾートのおかげで、山あいの地域は人気の保養地になった。バスク地方のビーチからピレネー山脈中央の深い谷、そしてフレンチ・カタルーニャでは訪問者が驚くような生き生きとした伝統やライフスタイルが息づいている。

#6 武当山
悠久の地、中国。内陸部にある武当山は今も多くの謎を秘めた聖峰である。霧深い渓谷と高い峰々は時が止まっているかのようで、自然と芸術が調和している。この壮大な風景の中で偉大な中国文明の宝がいくつも生まれた。武当山は道教の聖地であり、薬草の宝庫、武術発祥の地でもある。

#7 ルイジアナ
さまざまな顔を持つルイジアナ州。ネイティブアメリカンの部族、ヨーロッパの裕福な開拓者、アフリカ人の奴隷、アカディア人の亡命者など、多様な人々が絡み合って独自の歴史を作り上げた。ワイルドなバイユーと壮大なミシシッピ川、歴史的建造物や記念碑があなたをスリリングな旅へといざなう。ニューオリンズの町はジャズの音色であふれている。そして絶対に外せないのが世界的なカーニバルとケイジャン料理である。

#8 ウルグアイ
500キロに及ぶ浜辺、自然豊かな草原地帯、歴史的遺跡。ウルグアイの魅力はほとんど知られていない。首都モンテビデオの建築物にはヨーロッパ文化の影響が見られる一方、世界最長のカーニバルにはアフリカ文化が取り入れられている。ヨーロッパ文化とラテン文化が融合し、自然が残り、洗練されたリゾート地もある。ウルグアイを訪れると、質素さ、平穏、心豊かな暮らしを重んじる国であることが実感できるだろう。

#9 タンザニア
タンザニアには多様な野生動物以外にも魅力がある。それは香辛料、静かなビーチ、13世紀の宮殿跡やモスクである。ザンジバルにはポルトガルの探検家、インドの商人、オマーンの船乗りが残した遺跡がある。また、マフィア島やペンバ島など、美しい島々も見どころである。

#10 オレゴン
アメリカ合衆国西部に位置しているオレゴン州。近年、ここには起業家や夢を追う人たちが、その暮らしに憧れて集まるようになっている。美しい海岸線や広大な山々、渓谷や高地砂漠など北アメリカらしい壮大な景色は最大の魅力である。大自然に囲まれ、澄んだ空気の中でアウトドアスポーツに興じることができるのだ。その一方で、ポートランドのように古くから栄えてきた都心では、近代的な暮らしを送ることができる。